つぶやき 態度能力

日蓮宗の本では 態度の能力とか。ピントこない。解説ぬきに あんちょこの紹介。

デモ すごい言葉です。

社長をも含めて、よりよい企業人とは何であろうかということを考えてみよう。
もちろん優れた能力を持ち、それを最大限に発揮してチームプレイに徹する人間がよい企業人ということになるわけだが、ここでもうひとつ能力とは何かということを掘り下げて考えてみよう。
まず能力のひとつとして、技術能力というものをあげてみよう。野球を例にとると、投手がいかにいい球を投げるか、野手がいかに上手に打球をさばくか、打者がいかにうまく球を打つか、これが技術能力である。

知識能力も大切である。行動に移る前に、どうしたらいいか知識を動員して考える能力である。打者が投手を見ながら、こんどはカーブを投げてくるだろうか、直球を投げてくるだろうか、もしカーブなら、どこへどう打つのが最善か、といった頭の作業である。そこで、技術能力だが、いくら技術がうまくても、頭がからっぽではよりよいプレイヤーとはいえない。ましてチームプレイは複雑な要素が多いから、秀れた知識能力を借りなければ何もできないのである。知識能力と技術能力の両方があればそれでいいのかという問題も出てくる。
しかしチームプレイにはタイムリミットというものがある。サードがゴロをつかんで、そこで「サテどうしよう」と考えていたら打者はファーストベースを駆け抜けてしまう。巨人軍の監督になった長嶋選手のような名プレイヤーは、打者のバットに球が当たった次の瞬間には、もう正しい行動を起こしているはずである。打球の方向や速度など、あらためて考えたりはしないはずである。この瞬間的に正しい動きができる能力を普通「態度能力」という。
技術能力と知識能力をフルに生かしてプレイを繰り返しているうちに,対応時間が早くなる。より早く、正確に事態に対応して動く能力を態度能力というなら、企業にとって最も優秀な人材は態度能力を身につけた人間だといえる。態度能力は、技術能力と知識能力を合わせた行動を繰り返すことで身につくのだから、社員教育もまたこの方法で行なわれなければならない。前に述べたゲーム的なコンテストを繰り返して行なっているのも、態度能力を養うためめ社員教育の一環である。細かい技術や知識を合わせた行動を採点されるとなれば、誰でも減点されないよう努力する。つまり練習量が多くなるのだ。するとそれがいつのまにか態度能力として身につき、採点されなくてもその通りに動くようになる。態度能力私は社長職としての態度能力をある程度身につけているつもりだが、これは会社が伸びるかどうかという目に見えない厳しい採点者が四六時中見張っているから、自然と身についてしまったのである。社員教育は普通、技術能力や知識能力を実技や講習会によって授けるだけで終わってしまっていて、態度能力を高める教育まで考えられていないことが多い。技術や知識も大切だが、それを常に生かすための訓練を行なっていかないと、よりよいチームプレイはできないのである。
私が社内コンテストなどやると、社員の中には、点数が低いと上からニラまれるのではないだろうか、などと心配した人もいたはずである。まったく努力しないという場合は何か別の問題がからんでいるのであるから対象外として、社一員教育のためのコンテストで点数のことを本気で問燈にしても仕方がないのである。人には得手不得手があり、上達時間にも差がある。要は最終的に多くの態度能力が身につけばよいのである。そこでプロ野球の選手の態度能力はどうかというと、これは相当なレベルに達している。こと野球に関しては一般人など足元にも寄れない。スケールではライオンとネズミ以上の差がある。ところが大学の先生がプロ選手の運動神経を調査してみると普通人並みという結果が出たそうである。もともとスーパーマンでも何でもない。野球が面白くてしかたがなく、そのうちふと野球で身をたてられるかもしれない、と思い込んだ少年が練習を繰り返すことによっていつのまにか一般人とは比較もできない態度能力を持つにいたったのである。さて、ホームセンターの社員もやはりプロである。入社当初はアマチュアかもしれないが、やがていやでも一流のプロにならなければならない。生活がかかっているから落ちこばれるわけにはいかない。技術能力、知識能力はもちろんであるが、一番大切な態度能力を養うための教育を忘れてはならないのである。プロ社員の層が厚ければ厚いはどその企業は伸びる。みんながアマチュアであれば、やがてはだめになるのである。