つぶやき なるほど

日本人の死に時
 久坂部羊  医師で作家


ピンピンコロリを望んでもなかなか、簡単には死ねないようだ、

誰もが経験してない、ながく生きた後の 死にざま。


想像はしているが、体験するわけにもいかず、

悩ましい。

一行

老人は乾いてて死ぬのが一番楽しいそう

下手な延命治療はしない方が良いとか。

死を支える医療は上手にしなければならないとか。




作者が言いたい事が良くとりまとめて在ります。
一定の年代になったら、病院に行かない。
それで死んだら、本望。
五木寛之さんも医者嫌いとか。

それでよいのでは



健康寿命(十分に活動できる平均年齢)といわゆる平均寿命は一致せず、現在のわが国では7−8年ほどの開きがあるといわれ、この人生最後の7−8年は健康ではない期間、すなわち介護が必要な年数なのです。医療の進歩によって健康寿命が延びて、みんなが元気で天寿をまっとうできればよいのですが、実際は医療によって治りもせずよくもならない、介護の必要なお年寄りだけが増えているというのが現実です。どんなに治癒する可能性が低くても、患者さんが来てしまった以上、病院というところは有害無益かもしれない治療を続けなくてはなりません。この国には「安楽死」を容認する法律はなく、死を容認することは犯罪であり、許されないからです。

著者の主張の真骨頂は第八章にある「病院へ行かないという選択」にあると思います。もちろん個人差はあるし、90歳を超えても病院にかからなくては気がすまないというお年よりもいるかもしれません・・。しかし、あちらこちらを突っつかれ、痛い検査を受けた挙句「やっぱりなおりません」なんて阿呆な説明を聞くために何時間も待って大病院にかかる事ほどくだらないことはないはずです。もういい加減に「健康神話」やら「病院信仰」などから卒業すべきなのです。もちろんこういったことは他人から強制されるようなものではありませんが、多くのお年寄りが病院へ行かないという選択をすれば、悲惨な最期を迎えるお年寄りが少なくなることは事実でしょう。