つぶやき 世にすばらしい方はたくさんいます。

病気ブログ、本年を振り返り、最終の書き込みをしています。今注目の「インクレチン」の「GLP−1」について、私は既に過去において、このブログで発表しています。そのブログでは、「グルカゴン」、「GLP−1」というホルモンについて矛盾点があって、全体の考えは、正しいと思いますが、このホルモンの2点は、実は性質が正反対なのです。どちらも「グルカゴン」の名前がついていますが、その性質は、片方は血糖値を高め、片方は血糖値を下げる働きをするので、そのブログの文章では、部分的に、間違っていますので、今回はそれを、確認して見ます。年明けに、再び事細かに説明しますが、今回はその正反対の説明をします。

おそらく2型糖尿病の皆様、この違いについて、理解が十分なお方は、少ないのではないでしょうか。いま少しわかりやすく、書き込みました。

前のおさらいです。人の、血糖値のコントロールについての、考え方です。「血糖値の調節は、すい臓の中で、インスリンとグルカゴンという二つのホルモンのバランスで一定の血糖値が維持されています。2型糖尿病になるとインスリンの分泌が減り、グルカゴンの分泌が増えます。それによって高血糖になり、糖尿病が悪化するのです。

グルカゴンは、29個のアミノ酸からなるペプチドホルモンです。すい臓のランゲルハンス島のα細胞から分泌され、血糖値を上げる作用を持ちます。インスリンは、すい臓のランゲルハンス島のβ細胞から分泌され、血糖値を下げる作用を持ちます。

ここまでが、血糖値が下がるための身体の中での仕組みですが、今までのおさらいです。

1900年初頭のころ、人間の腸から出てくる液体を抽出して、糖尿病の患者に投与すると、糖の量が減る事がわかっていたのです。最近になって、この腸から出る液体が膵臓にたどりついて、膵臓のβ細胞に対して、インスリンを分泌するように働きかけている物質、が注目されるようになりました。この物質を「インクレチン」と呼ばれています。

そしてこの腸から出る液体は、口から食べ物が入ってきた時、消化菅を通るときに、食物が入ってきた刺激を受けて、腸が反応して、出てくるのです。つまり、口から食事して、食事の中のブドウ糖が消化菅を通過しますが、その時に反応して、腸から出てくる液体があるのです。その液体が、膵臓にたどりついて、インスリンを分泌するよう働きかけてくるのです。これを「インクレチン効果」と呼びます。

1986年に、この、腸から出る液体が、小腸の細胞から分泌されているのが、「グルカゴン様ペプチド−1」(GLP−1)という物質であることを、デンマークの研究者が、発見しました。ここで、このグルカゴンのような「GLP−1」について、血糖値を上げるグルカゴンと反対の存在ですが、「グルカゴンと同じような遺伝子配列をした化合物」という意味が込められています。

以上、「グルカゴン」と「GLP−1」の違いが理解していただけましたでしょうか。たどたどしくなりましたが、過去の、説明時の、矛盾点が、いま一つわかりにくい所があったものですから、今年中に、と思い公表しました。遅くなってすみません。